ストレスチェックに関するよくある質問

ストレスチェック制度について

ストレスチェックに関する労働基準監督署への報告を怠った場合、または虚偽の報告をした場合、罰則はありますか?

労働安全衛生法第100条違反となり、50万円以下の罰金に処せられます。
50人未満の事業場については報告義務はありません。
良好な部署が分かることで、具体的な改善の道しるべとなります。

80問版・57問版の違いを教えてください

80 問版項目では、個人の仕事の負担や上司・同僚のサポートだけでなく、会社の組織や風土に関する設問が含まれています。 キャリア教育、人事評価、ほめてもらえる職場か…など様々な点に対して、従業員がどのように感じているのかを把握できます。 また、57問版にはないハラスメントの設問があり、直接的には聞き出しづらいこれらの情報を収集することで、職場環境改善の指標として大いに役立ちます。 さらに、社員がいきいきと働いているかや、部署間での比較がなどが可能です。良好な部署が分かることで、具体的な改善の道しるべとなります。
《57問版にはない項目》
・ ハラスメントに関する設問
・ ワーク・エンゲイジメント(いきいきと働けているか)
・ 職場環境に関する設問
※ 新職業性ストレス簡易調査票(短縮版)に準拠
・ 満足度分析による優先改善項目の把握
(社員の満足度向上には何をすれば良いか)
・ 組織の課題だけでなく強みも把握できる
・ ラインケアの指標となる組織レベルの分析が可能
・ 高ストレス者率における 全国平均との比較

社員数が20名、派遣社員、アルバイト30名の企業ですが、ストレスチェックの義務が生じる「常時50人以上」のカウント基準(※)を教えてください。

今回のストレスチェック制度の対象者は、常時使用する労働者をカウントします。
具体的には、契約期間(1年以上)や週の労働時間をもとに判断するのではなく、常態として使用しているかどうかで判断することになります。
したがって、たとえば週1回しか出勤しないようなアルバイトやパート労働者であっても、継続して雇用し、常態として使用している状態であれば、常時使用している労働者として50人のカウントに含みます。
(※)上記の基準は、一般の定期健康診断の実施義務者のカウント基準と同様です。

実施頻度はどれくらいでしょうか?

毎年1回、実施してください。
実施の時期は、毎年同じ時期にすることが望ましいとされています。
年度末や期末などの繁忙期は、できるだけ避けたほうがいいでしょう。

すべての事業場が対象となるのでしょうか?

産業医選任義務と同様、常時使用する労働者数が、50名以上の事業場のみが義務とされています。
当分の間、50名未満の事業場は努力義務とされています。
ただし、事業場の人数により、社内でストレスチェックを実施する部署としない部署が生じてしまうという状態は望ましくはありません。
外部委託先とご相談のうえ、全部署での実施をご検討してはいかがでしょうか。

長時間労働による面接指導とストレスチェック結果による面接指導は同時に実施可能でしょうか?

過重労働のなかで確認すべき事項と、高ストレスのなかで確認すべき事項と両方確認していただければ、面接指導は1回で差し支えありません。
ただし、結果の記録や意見書には、両方の確認事項が記載されていることが必要です。
なお、ストレスチェックに基づく面接指導の実施状況については、労働基準監督署への報告の必要があること、ご留意ください。

面接指導はテレビ電話等を利用してもいいのでしょうか?

原則として対面で実施することが必要となりますが、対象者の状況を十分把握でき、テレビ電話等のICTを活用することに合理的な理由があるなど一定の条件を満たした場合に、事業者の判断でICTを活用した面接指導を実施することについて、その条件などを検討し、別途示すこととしています。 なお、面接指導では、ストレスの状況などを確認する必要があるため、電話による面接指導は認められません。

支店の従業員数は50名未満です。法人全体で50名超になりますが実施義務はありますか?

人数のカウントは、法人単位ではなく、「事業場ごと」となります。法人全体で労働者数が50名を超える場合であっても事業場単位でみたときに、すべてが50名未満であれば義務とはなりません。
こちらも現行の産業医選任義務の対象事業場と同様です。
なお、義務とはならない支店等で、 本社での管理体制が整っている場合は、支店等でもストレスチェックを実施していただくことが望ましいと考えています。

親会社がグループ会社(50名以上)も一括して「事業者」として実施することは可能でしょうか?

労働安全衛生法の他の規定と同様に、ストレスチェック制度の規定も事業場ごとの適用となりますが、全社共通のルールを会社の会議(衛生委員会等)で審議するなどして定め、それを各事業場に展開するというやり方も可能です。 ただし、法令の規定は事業場ごとの適用となる為ため、全社共通のルールについても下記事業場の衛生委員会等において確認し、労働者に周知するとともに、「事業場ごとに実施者や実施事務従事者が異なる」、「実施時期が異なる」等全社で共通化できない内容がある場合はそれぞれの事業場ごとに審議の上決める必要があります。 また、労基署への報告に関しては各事業場の管轄する労基署に対して行う必要があります。

派遣労働者に関しては、派遣元と派遣先どちらで実施することになりますか?

一般定期健康診断と同じく、原則、派遣元事業主においてストレスチェックの実施義務があります。
ただし、ストレスチェックを行う大きな目的のひとつに「組織診断」があることから、派遣先の企業においてもストレスチェックを実施することが望ましいとされています。

在籍出向労働者のストレスチェック実施は、出向元または出向先のどちらで行うのでしょうか?

ストレスチェックの実施は、労働契約関係のある事業者において行うことになりますが、 在籍型出向の際に出向先事業者と出向労働者の間に労働契約関係が存在するか否かは労働関係の実態、 すなわち、指揮命令権、賃金の支払い等総合的に勘案して判断することとされています。

海外の長期勤務者に対するストレスチェックはどのようになるのでしょうか?

海外の現地法人に雇用されている場合は、日本の法律が適用にならない為ため、ストレスチェックの実施義務はありません。
ただし、日本の企業から現地に長期出張している社員の場合は、ストレスチェックを実施する必要があります(こちらは一般健診と同じ扱いになります)。

「こころの耳」を労働者が実施して産業医に提出すればストレスチェック実施扱いになりますか?

「こころの耳」に掲載しているストレスチェックは、セルフチェックに使用するためのものであり、 集団ごとの集計・分析や産業医等実施者による高ストレス者の選定などはできないことから、 労働者が「こころの耳」を利用してセルフチェックを行っただけでは、法に基づくストレスチェックを実施したことにはなりません。

長期出張や長期の病休のために、ストレスチェックを受検できなかった者はどうしたらよいですか?

業務上の都合ややむを得ない理由でストレスチェックを受けることができなかった者に対しては、別途受検の機会を設ける必要があります。
長期の病休者については、ストレスチェックを実施しなくても差し支えありません。

他社は集団分析をどのくらい活用していますか?

企業規模にもよりますが、ストレスチェック5年度目を迎えて集団分析結果の活用に課題を感じている企業様が増えてきています。 ドクタートラストでは、法的要件を満たす集団分析だけにとどまらず、組織改善のきっかけになり得る集団分析結果の提供を行っております。
企業様のニーズをお伺いの上で各種カスタマイズも可能です。

ストレスチェックの結果を活かすには何をしたらいいですか?

ストレスチェックの集団分析結果を活用し、職場環境改善を行うことが望まれています。
職場環境改善には2つのアプローチがあります。

1つ目は、ストレス要因となるものを減らすことや、ストレスを緩衝する要因を増やすこと。
もう1つは、従業員の満足度・働きがい・ワークエンゲイジメントを高めることです。
高ストレス者が多い場合や、職場全体が疲弊しているような事業場は、前者から取り組むと良いでしょう。
集団分析結果を参考に、現場感やその他のデータも参考にした上で、これらの要因は何かを検討することが重要です。

ストレスチェックの実施方法について

受験方法について教えてください

ストレスチェックは、調査票に労働者自ら記入または入力してもらう方法で行うことを基本とし、Web受検とマークシートの2つの方法があります。

「Web受検システム」
ネット環境さえあれば会社のパソコンだけでなく、個人のパソコンやスマートフォンといった端末からの受検が可能です。
受検期間中であれば、時間や場所にとらわれず、自宅や出先から好きなタイミングで受検ができることがWeb受検のメリットです。
また、用紙の配布や回収・取りまとめなどといった事務作業が一切不要になり、企業ご担当者様の負担が大幅に軽減されます。

「マークシート受検」
「マークシート」でストレスチェックを受検していただく方式です。
パソコンをあまり使わない事業場さまはもちろん、外国語・点字にも対応していることから、受検率向上にも役立ちます。
もちろんWeb受検と組み合わせてご活用いただくことも可能です。

準備期間のスケジュールを教えてください。

1. 衛生委員会で調査審議
・事業者は、ストレスチェックの実施前に、事業場の衛生委員会等で実施体制、実施方法等を審議・決定し社内規定を定める。
・事業者は、ストレスチェックの実施の趣旨・社内規定を労働者に周知する。
・ストレスチェック実施後には、実施状況やそれを踏まえた実施方法の改善等について調査審議し、次回の実施に活かす。


衛生委員会において審議すべき事項
① ストレスチェック制度の目的に係る周知方法
ストレスチェック制度は、メンタル不調者の発見を目的としておらず、労働者自身の気付きを促す一次予防を目的とする。

② ストレスチェック制度の実施体制
実施者が複数いる場合は、共同実施者及び実施代表者を明示すること。
※ 当該事業場の産業医等が実施者に含まれるときは、産業医を実施代表者にすることが望ましい。
なお、外部機関にストレスチェックの実施の全部を委託する場合は、委託契約のなかで委託先の実施者、共同実施者、および実施代表者と実施事務従事者を明示させること。

③ ストレスチェック制度の実施方法
使用する調査票および媒体・高ストレス者の選定基準・実施頻度、実施時期、および対象者・面接指導の申出方法、実施方法

④ストレスチェック結果に基づく集団ごとの集計・分析の方法
集団ごとの集計、分析の手法 ・集団ごとの集計・分析の対象とする集団の規模

⑤ 受検の有無の情報の取り扱い
・ 事業者によるストレスチェック受検の有無の把握方法
・ ストレスチェック受検の勧奨法

⑥ ストレスチェック結果の記録の保存方法
記録を保存する実施事務従事者の選任・記録の保存場所及び保存期間・無断で閲覧が出来ない様なセキュリティの確保

⑦ストレスチェック、面接指導及および集団分析結果の利用目的および方法
・ 本人への通知方法
・ 実施者による面接指導の申出の勧奨法
・ 事業者への提供にあたっての同意の取得方法
・ ストレスチェック結果、集団ごとの集計・分析結果および面接指導結果の共有方法および範囲
・ 同意を取得した上で、実施者から事業者へ提供する結果に関する情報の範囲
・ 集団分析結果の活用方法

⑧ストレスチェック、面接指導及び集団分析結果に関する情報の開示、訂正、追加および削除の方法
・ 情報開示の手続き
・ 情報の開示等に従事する者による秘密保持の方法

⑨ストレスチェック、面接指導及および集団分析結果に関する情報の取り扱いに関する苦情の処理方法
苦情の処理窓口

⑩労働者がストレスチェックを受けないことを選択できること
全ての労働者がストレスチェックを受検することが望ましいという制度の周知

⑪労働者に対する不利益な取り扱いの防止
労働者に対する不利益な取り扱いとして禁止される行為を事業場内で周知する方法



2. 産業医と審議する内容
ストレスチェック制度の実施責任主体は事業者にあります。
ストレスチェックを実施する際に、衛生委員会等で産業医のアドバイスを求めながら審議した内容をもとに、各事業場で作成する文書の準備をしましょう。


3. 企業による方針の表明
事業者は、法・規則及び厚生労働省からのストレスチェック指針等に基づき、ストレスチェック制度に関する基本方針を表明する必要がある。

4. 労働者に説明・情報提供
衛生委員会でストレスチェックに関して調査審議をした後は、対象労働者に制度の説明・情報の提供を行う。


説明・提供する情報の具体例
 衛生委員会で調査審議し、決定した事項
 従業員、管理監督者、事業場内産業保健スタッフおよび人事労務部門がそれぞれの役割を理解し、状況に応じて適切な活動を推進できるような情報
 ストレスチェック実施者や、実施事務従事者、使用する調査票やシステムなどストレスチェック制度に関する実施要領
 個人情報に関する窓口(質問、苦情、開示請求など)
 心の健康づくりに関する情報提供(外部機関が実施する研修等)
 個人のプライバシー及び不利益な取り扱いへの配慮  など

 

従業員個人のメールアドレスがない場合でもWeb受検は可能でしょうか?

可能です。
ドクタートラストではメールアドレスを使用しない場合、独自にパスワードを発行します。
担当者より受検者へログインIDとパスワードを周知いただき、そのパスワードを使用して受検することが可能です。
受検者には、パスワードの取得から受検まで分かり易いマニュアルをご用意しております。

外部委託をせず、人事部内のスタッフがストレスチェックを実施することは可能でしょうか?

人事部内のスタッフが実施者としての資格を持っていない場合は、月1回訪問の産業医に事務を含めてすべての業務を行ってもらえるのであれば可能です。
また、保健師、看護師、精神保健福祉士(以下、「PSW」とする)を雇用しているのであれば、個人情報漏えい防止に関する宣誓を会社側に差し入れることで何とか実施は可能です。
月1回訪問の産業医にすべての業務を任せることについては、医療資格者以外は触れることができない個人情報を1人で収集し、その結果を集計し、分析を行う必要があり、月1回の訪問では、時間的にもコストの面でも相当な負担と無理があるかと思います。
産業医をサポートできる保健師等がいない場合は、外部委託をせざるをえない状況です。
また、リスクの面でも、社員保健師等に宣誓をしてもらい、情報漏えい防止を徹底できたとしても、社内で作業する以上、完全に防ぐことは難しく、万一、情報漏えい事故が起きてしまえば、保健師等は「6月以下の懲役」(PSWの場合は「1年以下の懲役」)か「10万円以下の罰金」(PSWの場合は「30万円以下の罰金」)に処せられることになります。 現在、多くの産業保健師さんから、社内のうわさを防ぐことは難しく、実施者になりたくないという声が多く挙がっています。
まずは外部委託をお考えください。

ストレスチェック制度の義務化を受けて、衛生委員会で何か話し合う必要はありますか?

事業者はストレスチェック制度に関する基本方針を表明したうえで、実施方法および実施状況等を審議する必要があります。
審議後は、結果を踏まえ法令に則ったうえで、当該事業場におけるストレスチェック制度の実施に関する規定を定め、あらかじめ労働者に対して周知しなければなりません。
主な審議事項は下記が挙げられています。
① ストレスチェック制度の目的に係る周知方法
② ストレスチェック制度の実施体制
③ ストレスチェック制度の実施方法
④ ストレスチェック結果にもとづく集団ごとの集計・分析方法
⑤ ストレスチェック受検の有無の情報の取り扱い
⑥ ストレスチェック結果の記録の保存方法

ストレスチェックを外部機関に委託した場合、本人への面接指導の勧奨は誰が行いますか?

ストレスチェックの実施者が行うことが望ましいため、産業医が共同実施者でない場合は、 外部機関の実施者が本人に勧奨することになりますが、産業医が共同実施者の場合は産業医が勧奨することが望ましいです。
具体的な勧奨方法も含め、衛生委員会で話し合い、事業場ごとに決めましょう。

結果について、職場の分析に用いるため、個人情報等を加工して事業者に提供することはできますか?

個々の労働者の結果であることが識別できないよう加工した集団的なデータであれば、労働者の同意なく、事業者に提供することは可能です。
ただし、集団の単位が小さいなど、集団的なデータであっても個人が識別できるような場合には、労働者の同意なく、事業者に提供することはできません。

健康診断のように、ストレスチェックの実施を外部機関に委託しても問題はないのでしょうか?

問題ありません。 この法律は、個人の秘匿情報を取り扱うことから、産業医や保健師等の実施者については外部委託することを前提に制度設計がなされています。
信頼がおける外部機関に委託することをお勧めします。
社内にいる専属産業医や保健師などの保健スタッフ(医療資格者)を活用する場合は、労働者の秘匿情報漏えいに十分気をつける必要があります。

事業者が行う受検勧奨は、安全配慮義務の観点からどの位の頻度・程度で行うのが妥当でしょうか?

それぞれの企業状況により異なるため、勧奨方法や頻度・程度に関しても事前に衛生委員会にて調査審議を行うのが望ましいとされています。

健康診断と同時に実施することは可能ですか?

可能です。
ただし、健康診断の問診票とストレスチェックの調査票を区別する等、労働者が受検・受信義務の有無及び結果の取り扱いがそれぞれでことなることを認識できるよう必要な措置を講じることが必要です。

ストレスチェック受検を拒んだ従業員に対して勧奨することは可能でしょうか?

可能です。
実施者からストレスチェックを受検した労働者のリストを入手し、受検の有無を把握のうえ、未受検者に対して勧奨することができます。
なお、この場合において実施者は、受検の有無の情報を事業者に提供するに当たり、労働者の同意を得る必要はありません。

受検率が低い場合、労働基準監督署から指導される事はあるのでしょうか?

あくまで労働基準監督署への報告は、ストレスチェック制度の実施状況を把握するためのものであるため、ストレスチェックの受検率が低いことをもって指導することは現状考えていないとのことです。

受検者からのよくあるご質問

ストレスチェックの結果、うつ病か否かが事業者に把握されてしまいますか?

あくまでも労働者のストレスの程度を把握し、労働者自身のストレスへの気付きを促すとともに職場改善につなげていく一次予防を主な目的としているため、 精神疾患の発見を行うことを一義的な目的としている制度ではありません。

ストレスチェック結果を解雇理由に使われる等の悪用のおそれはありますか?

労働者の同意なく事業者に伝えてはならないこととされており、ストレスチェックの実施者や実施事務に従事した者に対しては守秘義務が課されています。
また、ストレスチェックの結果を通知された労働者が面接指導を申し出たことを理由とした不利益な取扱いを禁止する旨の規定が設けられているなど、事業者による不合理な不利益取扱いがなされないような仕組みとなっています。

ストレスチェックを受検をしなかったことで何か問題はありますか?

受けなかったことで「法令違反」ということはありませんが、メンタルヘルス不調を未然に防止するためという目的のうえ実施されており、 ストレスに気づいていただくことが重要ですので、できるだけ受けていただくことが望ましいとされています。