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精度の高い高ストレス者の選定方法はどれ?「単純合計法」と「素点換算法」

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ストレスチェックは調査票を用いて、「心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目(心身のストレス反応)」「職場における当該労働者の心理的な負担の原因に関する項目(仕事のストレス要因)」「職場における他の労働者による当該労働者への支援に関する項目(周囲のサポート)」の3つの領域について検査を行い、各項目の回答を点数化し、ストレスの程度を評価します。

今回は、高ストレス者選定の基本的な考え方および主に用いられる評価基準「単純合計法」と「素点換算法」の違いについて、説明します。

高ストレス者選定の基本的な考え方

①及び②に該当する者を高ストレス者として選定します。

①「心身のストレス反応」に関する項目の評価点の合計が高い者

②「心身のストレス反応」に関する項目の評価点の合計が一定以上であり、かつ「仕事のストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する項目の評価点の合計が著しく高い者

上記①及び②に該当する者の割合については、「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(以下マニュアル)」に記載の例では概ね全体の10%程度としていますが、それぞれの事業場の状況により、該当者の割合を変更することが可能です。
マニュアルでは「具体的な選定基準は、実施者の意見及び衛生委員会等での調査審議を踏まえて、事業者が決定するものとする。」とされています。

各項目の評価点の算出方法はいくつかあり、主に用いられる評価基準として「単純合計法」と「素点換算法」があります。

単純合計法とは

計算方法

調査票の各質問項目の回答を点数化し、合計点を算出する評価基準です。
点数が低いほどストレスが高いと評価すべき質問は、回答のあった点数を逆転させて足し合わせていく必要があります。

メリット

特別な手順によらず算出することが可能です。

素点換算法とは

計算方法

労働者が記入または入力した調査票の各項目の点数をもとに、「素点換算表」にあてはめて、尺度ごとの評価点を算出します。
「素点換算表」にあてはめることで、尺度ごとの重みや性差を踏まえた評価点を出すことが可能になります。

メリット

計算の方法が複雑ではあるものの、質問の数の影響を排除し、尺度ごとの評価が考慮されたストレスの状況を把握できるという利点があります。
また、個人プロフィールとの関連が分かりやすい解析方法です。

まとめ

高ストレス者選定に用いられる評価基準には、計算がしやすい「単純合計法」と、計算は複雑になるものの、より精度が高い判定を出せる「素点換算法」の2種類が広く用いられています。
株式会社ドクタートラストのストレスチェックでは、計算のご負担なく「素点換算法」による結果を出すことが可能です。
また、高ストレス者と判定された方には匿名で利用できる相談窓口を提供しています。高ストレス者に対する手厚いケアを希望される企業のご担当者さまはぜひ一度お問い合わせくださいませ。

<参考>
・厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」

ABOUT ME
【ストレスチェック営業担当】 村井 胡桃
【職位】ストレスチェック研究所 市場開発部 【コメント】「将来の夢」という言葉があるように、多くの方が働くことに向かって努力を積み重ねてきたと思います。労働環境が原因でようやく掴んだ夢を諦める方が多いことに疑問を持ち、健康経営の実現を目指すドクタートラストに入社いたしました。