研究レポート

あなたは何タイプ?VAK優位度を知って上手に伝えるスキルを身に付けよう!

お問合わせはこちらから

誰かに何かを伝えるとき、皆さんは意識していることはありますか?
逆に「言われたことがちっとも心に響かなかった」そんな体験をしたことはありませんか?
部下に対して、心を鬼にして叱ったことがまったく響かないのはつらいもの。
でも、もしかしたらその原因は相手のVAK優位タイプに適したアプローチをしていなかったからかもしれません。
今日は、VAK優位タイプについて知ることで、相手とのコミュニケーションをスムーズにする方法を学びましょう。

VAKによる自分の認知のくせを知ろう

VAKとは、人が世界を認知する方法を指します。

突然ですが、「海」を思い浮かべてください。

今何が思い浮かびましたか?
悠然と広がる地平線、波の煌めき、ゆっくりと沈む夕日を想像しましたか?
それとも、波の音、カモメの鳴き声、砂のこすれる足音が思い浮かびましたか?
もしくは、波が足に触れたときの冷たさや柔らかな潮のにおいを感じましたか?

人が何かを認知しようとする際には五感が使われます。
そして、人には認知が得意な五感、つまり優位が存在します。

海の光景を思い浮かべた視覚優位(Visual)な人は目による情報が、波の音を思い浮かべた聴覚優位(Auditory)な人は耳による情報が、波の冷たさを思い浮かべた身体感覚優位(kinesthetic)な人は身体感覚による情報を捉えることに優れています。

こうした特性を知ることは、実はコミュニケーションを円滑にする鍵となります。

VAK優位タイプによる特徴

・視覚優位(Visual)タイプ

このタイプの人は、視覚による情報が印象に残ります。
「その服の色、とても似合っているね」といった、目で見た情報による褒め方をされることを好みます。
また、視覚からの情報が伝わりやすいため、説明に図を用いたりするなど、目的をビジュアル化することでスムーズに伝わる傾向があるタイプの人です。

・聴覚優位タイプ

このタイプの人は、聴覚による情報が印象に残ります。
元気そうな声や会話のテンポといった、耳からの情報に感覚が左右されやすいタイプです。
このタイプに物事を伝えるときには、話すときの声のトーンに気を付けたり、トークの内容を明瞭にすることで伝わりやすくなります。
叱るときや褒めるときなど、緩急をつけた話し方をするなど、話のリズム感を大切にしましょう。

・身体感覚優位タイプ(kinesthetic)

身体感覚優位タイプは一番人数が少ないと言われています。
このタイプの人は、触覚や嗅覚、味覚といった体験した情報が強く印象に残るため、体を動かした経験や、触ってみた印象が強く残るため、何よりも体験してもらうことが大切です
実際にやってみてどう感じたかなどを話し合うことが最も理解を促進します。

 

このように相手のタイプを知れば、より伝わりやすい方法で相手に物事を伝えることができます。
視覚優位タイプを叱るときには、どうして失敗が発生したのかを図解してみるのも良いでしょう。
また、聴覚優位の人を叱るときには感情的に叱るのではなく、論理や話の順序にも気を配る必要があります。

VAK優位タイプの見極め方

優位タイプを知ることで、コミュニケーションを円滑にできますが、初めてあった人に「あなたは何タイプですか?」と聞くことはできません。
しかし、実は各タイプには表れやすいくせが存在します。

視覚優位タイプ

頭の中にあるビジュアルイメージを表現しようと、話すときに目が上の方を見る傾向があります。また、ボディーランゲージも多く「見通しがいい」「明るい」といった視覚による表現を選ぶ傾向にあります。

聴覚優位タイプ

話している時に目を左右に動かす傾向があります。考えるときに鼻や口を触るほか、ボディーランゲージが少ないのも特徴です。「耳障りがいい」「聞こえる」といった、耳による情報の表現を選ぶ傾向にあります。

身体感覚優位タイプ

体感したことを思い出すため、目が下の方を向きやすい傾向にあります。また、体全体で伝えようとするためにボディーランゲージも多く、「重い」「感じる」といった、体感による表現を選ぶ傾向があります。

VAKタイプを知ると、相手が受け取りやすい形で物事を伝えることができるようになります。
あなたの隣の席の人や部下は、いったいどのタイプだと思いますか?
そっと観察してスムーズなコミュニケーションに活かしてみましょう。

DL
ABOUT ME
【シニアコンサルタント】大沼 文音
【保有資格】産業カウンセラー/上級ハラスメントマネージャー 【コメント】典型的なブラック企業で数年働いた経験から「働きがい」や「仕事の楽しさ」は作ることができても、職場環境は一人の力ではつくることはできないと知り、楽しく働き続けられる職場環境に興味を持ちました。現在は産業カウンセラーとしての知識も活かし、多くの企業に携わりながら、皆が楽しく働ける職場づくりを目指しています。