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ストレスチェック結果を活かした職場環境改善の流れとは?

ストレスチェック結果を活かした職場環境改善の流れとは?

最終更新日 2024-01-12

常時雇用する従業員が50名以上の企業では、年に1回ストレスチェックの実施が義務となっています。
しかし、義務化から6年目となった現在でも、多くの企業から集団分析の活用方法に悩んでいるとのご相談をいただきます。
そこで本記事では、なぜ職場環境改善が必要なのか、職場環境改善の流れや、サイクルを回す際のポイントについてご紹介いたします。

ストレスチェックは集団分析結果に基づく職場環境改善が大事

ストレスチェックの目的は従業員と企業で異なります。
従業員は自分自身のストレス状況を把握し、フィジカル、メンタルの不調を未然に防ぐためのセルフケアに役立てること、企業は集団分析から組織の状況を把握し、職場環境改善に役立てることが目的です。
従業員が健康リテラシーを高め自身の健康を守っていくことや、企業が従業員にとって働きやすい環境を作ることは、少子超高齢化社会の日本において、生産性向上や人材確保のために欠かせない取り組みであるといえるでしょう。
そのため、ストレスチェックはただ単に実施するだけではなく、集団分析から自社の課題がどこにあるのかを把握し、改善策を考え、実行していくという職場環境改善につなげることがとても重要なのです。

ストレスチェック制度を活用した職場環境改善の流れとは

ここまでで職場環境改善の重要性を解説しました。
そこで続いて、ストレスチェック制度を活用した職場環境改善の流れをご紹介いたします。

①現状把握

職場環境改善を行うにしても、どんな取り組みを行うべきかを考えるためには、今抱えている課題は何かをきちんと把握することが必要不可欠です。
そのために何よりもまず初めにすべきなのが現状把握です。
現状把握に役立つデータはさまざまあり、集団分析はその中の1つに過ぎません。
その他にも、健康診断結果や勤怠情報、その他企業でお持ちのあらゆる情報などを駆使して、組織の課題を洗い出していきましょう。

②検討

現状把握を行い課題が何かわかったら、続いてその課題を解決するためにどんな取り組みを行うべきか、改善策を検討します。
ここでのポイントは、まずその改善策が現実的に実施可能か、効果的かについては気にせず、取り組みを行うメンバー全員でとにかくできるだけたくさんの改善策を出すことです。
そして改善策を出し切ったら、その中から実現可能性や効果性を踏まえて優先順位を決めていくと良いでしょう。
また、改善策の選定時には確実に達成可能な改善策を最低一つ盛り込んでおくことも重要です。
なぜなら職場環境改善は一朝一夕で結果が出るものではなく、取り組みを継続する中で少しずつ結果が目に見えてくる活動のため、時に心が折れそうになってしまうことがあります。
そのため確実に達成可能なものを入れておくことで、組織やチームとして成功体験を持ち、モチベーションの維持・向上にもつながります。

③実施・振り返り

改善策が決まったら、早速取り組みをどんどん実施していきましょう。
しかし、ここでよく起こりがちなのが「実施してそのまま終わり」にしてしまうことです。
せっかく取り組みを行ったのにその中で得られたさまざまな気付きや学びを共有しないままでは、効果が得られる前に取り組みが頓挫してしまうことになりかねません。
そのため、実施後には必ず振り返りを行い、取り組みをブラッシュアップしていきましょう。
振り返りに活用できるフレームワークはさまざまありますが、その中でYWTフレームワークが使いやすくておすすめです。

Yは「やったこと(取り組みとして実際にやったこと)」
Wは「わかったこと(実際に取り組んでみてわかったこと)」
Tは「次にやること(継続・変更など次の取り組みについてのこと)」

これらをそれぞれ出し合います。
この中で特に大事なのはW(わかったこと)なのですが、ここで多く出がちなのが問題点、いわゆるやってみて上手くいかなかったことです。
もちろんその視点も重要ですが「②検討」でもお伝えしている通り、職場環境改善にはモチベーションの維持向上が非常に重要なポイントになります。
そのため、やってみて良かったこと、上手くいったことも含めて共有し、取り組みの実施により少しずつでも何かが変化していることを実感できる振り返りを行うことで、継続への原動力にもつながります。

まとめ

本記事では職場環境改善の流れについてご紹介しました。
ぜひ皆さんの会社でも取り組みの参考にしていただきたいのですが、初めて取り組む場合には不安やわからないことが多いと思います。
その際はぜひドクタートラストにご相談ください。
現状把握に役立つ集団分析結果報告会や、課題解決グループワークのファシリテーターなど、経験豊富なコンサルタントが皆さんの会社の職場環境改善を一緒に進めていくお手伝いをさせていただきます。

DL

執筆者

【シニアコンサルタント】倉科 彩香
【シニアコンサルタント】倉科 彩香
【保有資格】健康経営エキスパートアドバイザー
【コメント】前職ではやりがいはあったものの、長時間労働が当たり前の環境で働く中で、ワークライフバランスについて考えるようになりました。今では健康経営エキスパートアドバイザーとして、ストレスチェック結果を活用した職場環境改善に取り組む企業のコンサルティングや、各種セミナー等を行っております。これまでの学びをもとに「健康でいきいきと働く人」を世の中に増やすために役立つ情報をお伝えします。

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