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職場のストレス原因が「残業」から「人間関係」に変化!コミュニケーション改善8つの具体策

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ストレスチェック制度が開始されてから、早くも10年が経とうとしています。
制度開始間もない頃は、ストレスの原因は残業時間などの仕事面が中心でした。その後、「残業を減らす」「ワーク・ライフ・バランス」など、働き方改革に通じる言葉や考え方が浸透するにつれ、職場でのストレスの原因も「残業時間」から「人間関係」へと変わってきた印象を受けます。
今回は、人間関係を良好にするために必要不可欠な「コミュニケーション」の重要性についてご紹介します。

職場でのコミュニケーションがもたらすメリット・デメリット

職場でのコミュニケーションは、業務の生産性、人間関係、そして従業員のモチベーションに直結する欠かせない要素です。
コミュニケーションは単なる情報伝達手段にとどまらず、組織の基盤を築きます。円滑なコミュニケーションを取ることで得られるメリットと、不足した場合のリスクを見ていきましょう。

メリット

① 業務効率化と生産性の向上

迅速な情報共有により、ミスや手戻りが減り、意思決定がスムーズになります。

② アイデア創出とイノベーション

異なる意見や視点が交わることで、新しい発想が生まれやすくなります。

③ 心理的安全性の確保

気軽に相談できる関係性が築かれ、不安や孤立感が解消されます。

④ 離職率の低下

良好な人間関係と働きがいの向上は、従業員の定着につながります

不足によるリスク

① 認識のズレ・誤解

伝達ミスが業務の停滞や重大なトラブルを引き起こします。

② 孤立とモチベーション低下

相談相手がいないことで、不満や悩みが解消されず、メンタルヘルスにも悪影響を及ぼします。

③ 「縦割り」の深刻化

部署やチーム間の情報連携がなくなり、組織全体の連携が弱体化します。

コミュニケーション不足を解消するための取り組み例

前述のとおり、コミュニケーションの重要性はご理解いただけたかと思います。
ここからは、コミュニケーション不足を解消するための具体的な取り組み例をご紹介します。
コミュニケーションの改善は、「仕組みづくり」と「スキルアップ」の両面から取り組む必要があります。

仕組み・環境づくり(例①〜④)

【例①】1on1ミーティング


施策:上司と部下が定期的に行う個別面談。業務だけでなく、キャリアや悩みについても話す機会を設ける
目的:質の高い「縦」のコミュニケーションを確保し、本音を引き出す

【例②】シャッフルランチ/交流会

施策:部署や役職を越えてランダムにグループを作り、非公式な会話の場を設ける
目的:部署間の「横」のつながりを強化し、相互理解を促進する

【例③】フリーアドレス・レイアウト変更

施策:席を固定せず、誰もが会話をしやすいオープンなオフィス設計にする
目的:偶発的な会話(雑談)の機会を増やし、心理的な壁を取り除く

【例④】コミュニケーションツールの活用

施策:社内SNSやチャットツールを導入し、気軽に発信・共有できる場を提供する
目的:情報伝達のスピードを上げ、テレワーク下でも活発な交流を維持する

  個人が意識すべきコミュニケーションスキル(例⑤〜⑧)

【例⑤】傾聴力

具体的な行動:相手の話を遮らず、目を見て、相槌を打ちながら最後まで聴く
効果:信頼関係を構築し、相手が安心して発言できる土壌を作る

【例⑥】ポジティブなフィードバック

具体的な行動:相手を否定から入らず、良い点を褒めたり、「ありがとう」を意識的に伝えたりする
効果:自己肯定感を高め、より積極的な発言を引き出す

【例⑦】報連相の徹底

具体的な行動:結論から先に話し、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を明確にする
効果:情報伝達の正確性を高め、業務上のミスや誤解を防ぐ

【例⑧】自己開示と接近

具体的な行動:上司や先輩が、自身の失敗談や弱みを共有したり、部下に積極的に話しかけたりする
効果:上下間の心理的な壁を下げ、「話しやすい雰囲気」を自らつくる

テレワークでのコミュニケーションの注意点

現代の働き方には、テレワークも含まれてきます。
テレワークでは、雑談や非言語情報(表情、態度など)が減るため、意識的な工夫が必要です。

【工夫①】「意図的な雑談」の導入

オンラインミーティングの冒頭で5分間、業務とは関係ないアイスブレイクの時間(週末の過ごし方など)を設ける。」

【工夫②】内容によってコミュニケーション方法を使い分け

  • 緊急性の高い相談や複雑な議論:Web会議
  • 情報共有や質問:チャットツールを基本とし、返信の期限を明確にする

【工夫③】カメラオンの推奨

可能な限りカメラをオンにすることで、表情や雰囲気を読み取り、相互理解を深める

よくある質問(FAQ)

【Q1】職場のストレスの原因は何が多いですか?

ストレスチェック制度開始当初は残業時間などの仕事面が原因の中心でしたが、働き方改革が浸透した現在では「人間関係」がストレスの主な原因に変化してきています。

【Q2】職場でコミュニケーションが不足するとどうなりますか?

認識のズレや誤解による業務の停滞、孤立によるモチベーション低下とメンタルヘルスへの悪影響、部署間の「縦割り」深刻化による組織連携の弱体化などのリスクがあります。

【Q3】職場のコミュニケーションを改善する仕組みにはどんなものがありますか?

1on1ミーティング(上司と部下の定期面談)、シャッフルランチや交流会(部署を越えた交流)、フリーアドレス制度(オープンなオフィス設計)、社内SNSやチャットツールの活用などがあります。

【Q4】個人で意識すべきコミュニケーションスキルは何ですか?

傾聴力(相手の話を最後まで聴く)、ポジティブなフィードバック(感謝や称賛を伝える)、報連相の徹底(5W1Hを明確にする)、自己開示と接近(失敗談を共有し話しかける)などが重要です。

【Q5】テレワークでコミュニケーションを円滑にする方法は?

オンラインミーティング冒頭での「意図的な雑談」の導入、緊急度に応じたWeb会議とチャットツールの使い分け、可能な限りカメラをオンにして表情を読み取ることなどが効果的です。

【Q6】1on1ミーティングとは何ですか?

上司と部下が定期的に行う個別面談で、業務だけでなくキャリアや悩みについても話す機会です。質の高い「縦」のコミュニケーションを確保し、本音を引き出すことが目的です。

【Q7】シャッフルランチとは何ですか?

部署や役職を越えてランダムにグループを作り、非公式な会話の場を設ける取り組みです。部署間の「横」のつながりを強化し、相互理解を促進することが目的です。

【Q8】報連相を上手に行うコツは?

結論から先に話し、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を明確にすることです。これにより情報伝達の正確性が高まり、業務上のミスや誤解を防げます。

まとめ

「コミュニケーション」は一言で表現できますが、奥が深く、働きやすい職場環境を構築するうえでは必要不可欠なものです。
職場ではさまざまな年代や性格の人たちと一緒に働く必要があります。
職場でのコミュニケーションについて、あなたの会社やチーム内で検討してみてはいかがでしょうか。

ABOUT ME
【シニアコンサルタント】杉山 敏之
【職位】株式会社ドクタートラスト執行役員/シニアコンサルタント 【コメント】長年、営業職として多くの顧客と接してきました。年々労働力人口は減り続け、優秀な人材を確保することが、企業の発展に直結する時代になります。ストレスチェックの結果からは企業の現状を可視化できます。ストレスチェックを通じ、「元気に・楽しく・働きやすい」職場環境構築への情報発信ができるように努めていきます。