研究レポート

紫外線は体にストレスを与える!?~夏に気を付けたいセルフケア~

紫外線は体にストレスを与える!?~夏に気を付けたいセルフケア~
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皆さんは夏になると、「なんだか体がだるい」「特別なことをしていないのに、やけに疲れる」と感じたことはありませんか?
また、屋外でのレジャーやスポーツ、仕事での屋外作業などの後に感じる疲労感はないでしょうか。
実はこれらの疲労は、紫外線が原因となっているかもしれません。
今回は、ストレスチェックでも問われる「疲労感」について、夏に気を付けたいセルフケアをお伝えします。

紫外線によって「疲労」が起こる?

紫外線というと、シミやそばかす、老化の原因というイメージが強いかもしれません。
しかし、実は私たちの「疲労」の原因にもなります。
では、どのようなメカニズムで、紫外線による疲労が起こるのでしょうか。

活性酸素の過剰生成によって疲労が起こる

紫外線を浴びると、私たちの体内では「活性酸素」が生成されます。
活性酸素は、免疫機能としての働きがあり、私たちの身体の働きを正常に保つ役割を担っているのですが、過剰に生成されると、疲労を引き起こします。

「紫外線を浴びる」というと、肌(皮膚)で紫外線を浴びることを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、特に注意したいのが、眼から入る紫外線です。
眼に紫外線が入ると脳へと伝わります。
その結果、活性酸素が生成され、自律神経の乱れや筋肉疲労を引き起こし、全身の疲労感につながるのです。

紫外線が強い夏のセルフケア

では、どのようにすれば、紫外線による疲労を最小限に抑え、快適な日々を送れるのでしょうか。

時間や場所などに留意し活動する

特に夏(5~9月頃)は日照時間が長く、太陽の位置も高いため、紫外線が強い時期です。
時間帯は10~14時ごろが最も強く、日本では南へ行くほど紫外線が強くなります。
そのため、紫外線が最も強い10時から14時の時間帯は、できるだけ屋外での活動を避けたり、休憩を挟んだりするなどの工夫がおすすめです。

紫外線対策グッズを活用する

日焼け止めを使う際は、SPFとPAの表示を確認し、適切なものをこまめに塗り直しましょう。
また、UVカット機能のある衣類や、つばの広い帽子、サングラスなどを積極的に着用しましょう。
肌の露出を減らすことが、紫外線による負担を軽減する最も効果的な方法です。
加えて、日傘を活用すると、体感温度を下げることもできておすすめです。

バランスのとれた食事と十分な休息をとる

活性酸素から体を守る抗酸化作用のあるビタミンCやE、ポリフェノールなどを豊富に含む野菜や果物を積極的に摂取しましょう。

また、 疲労回復には質の良い睡眠が不可欠です。
自律神経のバランスを整えるためにも、規則正しい生活リズムを心がけましょう。
だるさ、倦怠感、頭痛、食欲不振など、疲労のサインを感じたら無理をせず、早めに休息を取ることが大切です。

まとめ

紫外線は、シミやそばかすなど、肌に悪影響を与えるだけでなく、私たちの体の内側から「疲労」を引き起こす要因となります。
適切な紫外線対策と体のケアを行うことで、私たちは紫外線による疲労を最小限に抑え、より健康的な毎日を送ることができます。
隠れた疲労の原因を取り除き、心身ともに快適な時間を過ごしましょう。

ABOUT ME
【保健師】根本 裕美子
【保有資格】保健師/看護師/第一種衛生管理者/人間ドック健診情報管理指導士 【コメント】行政保健師として住民の方々の健康のサポートをしたのち、働く人々の健康づくりをサポートをしたいと考え、現在産業保健領域で活動しています。ストレスチェックの分析やセミナーなどを通して、働く皆さんが、体も心もいきいきと過ごせるよう、そして、楽しく安心して働ける職場を増やすことにつながるよう、情報をお伝えしていきます。