職場環境最優良法人2025

【回答者数501〜1,000人部門】
株式会社テラスカイさま

ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
2023年・2024年に続き、3年連続で職場環境最優良法人を受賞した株式会社テラスカイ。今回は営業部門を統括する細井武彦さま(専務執行役員 CI営業統括本部 統括本部長)を中心に、宮田隆司さま(取締役 副社長執行役員)、福畑芽久美さま(経営企画本部 人事部 部長)に、営業部門のカルチャーと人材育成の取り組みについて伺いました。

2024年の記事はこちら
2023年の記事はこちら

聞き手:根本裕美子(ストレスチェック研究所 保健師)

創立20周年の節目に、営業部門のMVVを再定義

今回は営業部門のカルチャーや風土について伺いたいと思います。まず、現在の状況から教えていただけますか

細井さま:

当社は今年3月で創立20周年という節目を迎えました。おかげさまで毎年2ケタ成長を続けながらグループ全体で社員数は1,600名を超え、売上も300億円に近づいています。

これまでは「お客さまから信頼されるパートナーへ」というビジョンを掲げてきましたが、事業規模や社会的な影響力が大きくなったことで、単なる「顧客の良きパートナー」にとどまらず、「顧客のビジネス成長を通じて、社会全体をより良くしていく」という、より広い社会貢献を企業の存在意義(パーパス)として明確に再定義しました。

それに合わせて、私が統括する営業部門でも、このタイミングで営業としてのミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を再定義しました。現在、営業部門は120名を超えるメンバーが在籍しており、ちょうど期初のキックオフで全員に伝えたばかりの内容です。

ミッションとしては、お客さまのビジネス変革を最前線で牽引する先駆者となること、そして、社会の発展とテラスカイグループ全体の成長を実現することを掲げています。テクノロジーカンパニーとして、常に先端技術にフォーカスし、お客さまを次のステージへ導いていく。引いては社会全体も新しいステージに上げることに貢献したいという思いを込めています。

テラスカイの新経営理念についてはホームページをご覧ください。

営業部門として特に大切にしている価値観はどのようなものでしょうか

細井さま:

3つのバリューを掲げています。
1つ目は、お客さまの心(ハート)に驚きと感動を与える提案をすること。
2つ目は、最新のテクノロジーを学び続け、未踏の課題に果敢に挑むこと。
3つ目は、「セールスレップ(Sales Representative)」、つまり一人ひとりが会社の代表としての意識を大切にすることです。営業はテラスカイを代表してお客さまと接しています。あなた自身が、お客さまから見たテラスカイそのものなんだと伝えています。

自分を磨き、テラスカイの価値をお届けし、時にはお客さまの代弁者としてエンジニアや経営陣に声を届ける。そういう誇りと責任を持ってほしいという思いから、この言葉を使っています。

売上は「信頼の総量」――営業部門に根付く価値観

売上への考え方についても独自の視点をお持ちと伺いました

細井さま:

営業というとどうしても売上が重視されがちですが、私は「売上は信頼の総量だ」と社員に伝えています。お客さまからの信頼がどれだけ積み上がっているかは目に見えません。当社が掲げる「最も信頼されるパートナーへ」というビジョンをどれだけ体現できたか、そのバロメーターが売上という数字です。だから我々が目指すのは短期的な売上ではなく、お客さまの信頼を獲得し、それを長期的に積み上げていくことが大事だという価値観を共有しています。

営業は常に前面に立つ分、商談に負けることもあれば、厳しいご指摘をいただくこともある。でもそこでめげずに誠実に向き合い続けることで、一度損なわれた信頼がまた回復して、長いお付き合いにつながっていく。そういうケースは実際に多くあります。

宮田さま:

信頼というのは、当社の営業においてはお客さまからの信頼だけでなく社内のエンジニアからの信頼も含まれます。

テラスカイの営業は、受注がゴールでありながら、同時にスタートでもある。
「受注したのでここからはエンジニアの仕事ですよね」ではなく、プロジェクトが完了するまで営業もともに寄り添い、お客さまに最後まで価値をお届けする。問題が起きた時も、営業が前面に出てエンジニアはプロジェクトに集中できるようにする。
そうすることで営業とエンジニアが信頼関係を築き、チームとして機能しているのだと思っています。

「追及する場」ではなく「解決する場」――フォーキャストミーティングの哲学

メンタルヘルスやコミュニケーションという観点で、営業部門ではどのような取り組みをされていますか

細井さま:

いくつかお話ししたいのですが、まずフォーキャストミーティングについてお伝えしたいと思います。
フォーキャストミーティングとは一般的には売上の見込みを議論する会議ですが、私はその目的を「商談状況の報告を受けたり、数字を詰めたりする場」ではなく、「商談を進めるためのアクションプランを議論する」そして「営業現場が困っていること、必要なヘルプをマネジメントがサポートする場」と定義しています。ありがちなのは、商談状況を報告させたり、上司が部下の数字の未達を一方的に責め立てたりするミーティングです。でも、商談の状況はSalesforceのダッシュボードを見れば一目でわかる。わざわざミーティングで確認する必要はありません。大事なのは、「今どんなことで困っているか」を共有すること。この商談を前に進めるための阻害要因は何か、それを解決するためのネクストアクションは何か。それをマネージャーや部長と一緒に考える場にしようと伝えています。
営業一人の力では解決できない問題も出てきます。特定のエンジニアのアサインが必要な案件なら、そこはエスカレーションして経営陣を動かす。そういう困りごとを吸い上げる場でもあります。

これを担当とマネージャー、マネージャーと部長、部長と本部長といった各層で毎週行っています。営業担当者は、失注やトラブルを一人で背負う必要はありません。フォーキャストミーティングを「マネジメントに助けてもらう場」と再定義することで、精神的な負荷を減らし、次の成功につながるアクションに集中できる環境を作っています。これが、数字のプレッシャーを「チームの挑戦」に変換するテラスカイ流のメンタルヘルス対策です。

宮田さま:

うまくいっていない局面で四の五の言ってもうまくいくわけがない。これはエンジニア部門も営業部門も同じです。

営業月間MVP――数字以外の貢献を可視化する表彰制度

他にはどのような取り組みがありますか

細井さま:

2019年から「営業月間MVP」という表彰制度を続けています。毎月、その月に活躍した社員を表彰するものです。ポイントは評価基準です。契約金額だけでなく、業務改善、チームワーク、お客さま満足度、(当社ビジョンである)信頼されるパートナーの実践など、プロセスや貢献度を可視化して表彰しています。結果だけでなく「プロセスと姿勢」を称える文化を大切にしたいという想いからです。

表彰状の文面は毎回異なるのですが、社員への感謝の気持ちを込めて私自身が最終化して、最後に手書きサインして仕上げています。それを、120名の全営業メンバーが出席する全体ミーティングで発表し、読み上げます。毎月表彰することで、より多くの社員にスポットライトが当たるようにしています。

福畑さま:

先日、新卒2年目の社員が人事の席まで表彰状をもらったと報告に来てくれて、みんなで「すごい、すごい」ってなりました。手書きのサインも感動ポイントだねと話してました。

細井さま:

エンジニアが8割の会社ですから、どうしても会社全体としてはエンジニアにフォーカスが当たりがちです。営業が「グループの成長をリードしている」という自負を持てるようにしたい。そういう思いでこの取り組みを始めました。6年以上続けていて、みんな喜んでくれているという感触があります。

営業イネーブルメントプログラム――「秘伝のタレ」をオープンに

教育・育成面での取り組みについても教えてください

細井さま:

営業プロセスの標準化と、それを伝える「営業イネーブルメントプログラム」に取り組んでいます。
現在、社歴5年以内の社員が8割を占めています。営業のノウハウを属人的に持つのではなく、組織として再現性を高めるために、私が11年間、営業メンバーと積み上げてきたことを営業マニュアルとしてドキュメントにまとめました。ターゲットの選定から、ビジネス課題の把握、リレーション強化、クライアント戦略立案、課題の共有、ソリューション提案と提供、納品後のリレーション拡大まで、6つのプロセスを定義し、さらに各フェーズを細分化しています。

このプロセスを、私の配下のベテランエース社員3名が講師となって、2年目以降の社員に伝授するのがイネーブルメントプログラムです。月1~2回ペースで半年かけて行います。

福畑さま:

講師を担ってくださっているエース社員の方々が、本当に多忙の中でコンテンツを一から作ってくれるのです。企画会議にも毎回参加してくださって、自分のノウハウを余すところなく提供してくれています。

細井さま:

よくある「営業の秘伝のタレは誰も教えない」というのとは真逆です。自分の経験やノウハウをオープンにして、後進に伝えていく。そういう風土が育ちつつあります。この取り組みは今年3年目を迎えますが、若手の成長を強く感じるようになりました。各営業部長の評価面談でも「若手の成長が一番印象に残った一年だった」というコメントが多く寄せられました。

福畑さま:

今年は、過去にこのプログラムを受講してサブマネージャーに昇進した社員が、2度目の受講をすることになっています。グループディスカッションに彼らが加わることで、他の若手受講者の視座を上げたいという意図的なアサインです。業務多忙の中、快く2度目の参加を引き受けてくださったご本人たちと、組織全体の成長を考え彼らを送り出してくれた部門の皆さんに本当に感謝しています。

「飲まずに語り合った」営業合宿の夜

全社的なコミュニケーション施策についても伺えますか

宮田さま:

全社では、四半期に一度「ハッピーナイト」という社内イベントを開催しています。コーポレート部門が企画して、夏祭りやスイーツなど、毎回テーマを設けてやっています。

また、部長が裁量で使えるコミュニケーション予算を年3回分つけています。ただし一つルールがあって、自部署だけの内輪飲みは認めない。他部署のゲストを1~2人入れた、いわゆる斜めのコミュニケーションを取ることが条件です。そのルールを守れば会社負担で開催できるという制度です。部長の裁量になってから、開催のハードルが下がって非常に好評です。

実は、副社長の私はこういった会には呼ばれないのですが(笑)。でも、それは健全なことだと思っています。気を遣って役員を呼ぶようになったら本末転倒ですから。

細井さま:

去年は私の配下の営業メンバー約100名で1泊2日の営業合宿も実施しました。代表の佐藤社長も宮田副社長も参加してくれて。役員としては、みんなお酒を飲みながらワイワイやってくれるだろうと思っていたのですが。

福畑さま:

実際は、各チームともに翌朝のプレゼン発表に向けて、お酒には手もつけずに熱心に議論をしていました。役員たちがお酒を差し入れたのですが、誰も手を伸ばさない(笑)。
佐藤社長が練り歩いても、みんな議論に集中していてなかなか相手にしてもらえなかったほどです。

細井さま:

入社3年目の社員が、「普段あまり接点を持たない方々とテラスカイについて夜遅くまで熱く語り合い、改めてテラスカイという会社の素晴らしさと、同じ営業部隊としての愛を確認できた。非常に充実した合宿になったと心の底から思います」とアンケートに書いてくれたことは本当に嬉しかったです。

「ビジネスはサクセス、プライベートはハピネス」

最後に、今後の展望を教えてください

細井さま:

Salesforce創業者のマークベニオフの言葉に「Enjoy Success(成功を楽しもう)」があります。それをヒントに、私がモットーにしている言葉が「ビジネスはサクセス、プライベートはハピネス」です。キックオフの懇親会など節目の場で、社員にも話しています。

私は11年前、テラスカイに転職した時、Salesforceの「1-1-1モデル」を学び、自分の時間の1%で社会貢献しようと思い立ちました。ちょうど息子が野球を始めた時期も重なり、それ以来少年野球の指導者として青少年の育成に携わっています。私自身、週末に野球少年や息子からエネルギーをもらうことが、仕事への活力になっています。その体験を通じて、社員の皆さんにも、仕事で成功してもらうだけでなく、プライベートもハピネスになってもらうことを意識するようにしています。社員が「ゴルフを始めた」「子どもが生まれた」と笑顔で報告してくれる時が、責任者として最も嬉しい瞬間です。プライベートの充実が、仕事での質の高いパフォーマンスにつながると信じています。

これからもDXのプロフェッショナルとして、最も信頼されるパートナーであり続けること。そのためには、社員自身が心身ともに健康で、充実した人生を送っていることが不可欠です。この表彰を糧に、さらに「働きがい」と「働きやすさ」が両立した、営業組織のロールモデルを目指してまいります。

テラスカイさま、ありがとうございました!

株式会社テラスカイ

クラウド創成期からクラウドに取り組んできたリーディングカンパニー。ミッションは「先進のテクノロジーを探求し、社会を次のステージへ」。創立20周年を迎えた2026年現在、グループ社員数1,600名超、売上300億円規模に成長。Salesforceをはじめとするクラウドサービスの導入・開発支援を手がける。

公式サイト:https://www.terrasky.co.jp/
Tech Blog:https://base.terrasky.co.jp/category/tech_blog