職場環境最優良法人2025
【回答者数101〜500人部門】
株式会社For A-careerさま
ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境最優良法人として表彰しています。
今回は、2025年ストレスチェックにおいて、職場環境最優良法人(回答者数101~500人部門)を受賞した株式会社For A-careerさまに、「挑戦を当たり前にする」組織を支えるメンタルヘルス対策と職場環境づくりについて伺いました。
聞き手:景山晶子(ストレスチェック研究所 コンサルタント)

月次アンケートと2つの対話施策——メンタルヘルスとコミュニケーションの両輪
メンタルヘルス対策、コミュニケーション活性化のために、どのようなお取り組みをなさっていますか
メンタルヘルスの定点観測として、全社員を対象とした社内アンケートを毎月実施しています。
設問はあえて多角的に設定しており、「現在のコンディション(日々の体調やストレス状況)」「対人関係の健全性(上司や部内メンバーとのコミュニケーションに齟齬がないか)」「未来への意欲(新しいポジションへの挑戦心やキャリアへの前向きな希望)」の3つの視点で社員の状態を可視化しています。
これらのアンケート結果とストレスチェックの数値を多角的に分析し、社員全体のエンゲージメントを定量的に把握する指標として活用しています。
単に不調者を見つけるだけでなく、組織全体の「働きがい」や「会社への信頼度」を可視化することで、現場の課題をいち早く経営施策に反映させ、より健全で活力ある職場環境づくりにつなげています。
こうした仕組みと並行して、コミュニケーション活性化の柱として「社長めし」と「ツナガルナイト」という2つの施策も継続的に実施しています。
「社長めし」は、経営層との対話機会を増やす取り組みです。
毎月、定性面において優れた業務スタンスで職務を実行しているメンバーを、上長または同僚からのアンケートをもとに部署横断で5〜6名選出し、役員陣と食事を共にします。
新卒から中途まで幅広い社員が参加し、経営層の考えを直接聞くだけでなく、現場の声を届ける対話の機会にもなっています。
一方「ツナガルナイト」は、部署や役職を越えたコミュニケーションを促進するため月1回開催している社内イベントです。
雑談や共通テーマをきっかけに社員同士が気軽に交流できる場をつくり、部署の垣根を越えたつながりを生み出しています。
新卒から創業メンバーまで毎月30名ほどが参加しており、社員同士の心理的距離を縮める場になっています。
これらのお取り組みを始めた背景はあるのでしょうか?
組織の拡大に伴い、事業部ごとの連携が減少し、他部署の動きが見えにくくなるという課題がありました。また、若手社員が多い組織だからこそ、日常業務以外でも気軽に相談できる関係性や、経営層との距離の近さを維持することが重要だと考えていました。
社員が孤立することなく安心して働ける環境をつくるため、部署や役職を越えたコミュニケーションの機会を意識的に設ける必要がありました。
取り組みは、着実に成果をもたらしており、事業部の枠を越えた横のつながりが生まれ、社員同士の心理的距離が縮まりました。
他部署のメンバーを「顔の見える仲間」として認識できることで、業務上の連携がスムーズになっただけでなく、悩みや相談を気軽に共有できる環境づくりにもつながっています。
結果として、社員のモチベーション向上や孤独感の軽減にも寄与しています。
部署のPDCAから制度改革まで——集団分析の3ステップ活用
こうしたなかで、ストレスチェックの集団分析結果はどのように活用されていますか?
集団分析の結果は、主に3つのステップで活用しています。
まず、部署ごとに分析結果を集計し、強みと弱みを把握したうえで、現場主導で具体的な改善策を検討する材料としています。
次に、全社的にスコアが低い項目については、人事企画部で優先課題としてピックアップし、全社的な施策検討の議題に上げています。
そして、分析結果から読み取れる社員のニーズをもとに、実際に社内制度の見直しや新設を行い、実効性のある環境整備につなげています。
「根性論」ではなく「持続可能な高パフォーマンス」を目指して
メンタルヘルスや職場コミュニケーションへのお考え、今後の展望をお聞かせください
当社は平均年齢28歳と若く、活気にあふれた組織です。
上司と部下の年齢が近いことは、心理的なハードルを下げ、「相談のしやすさ」や「同じ目線でのコーチング」を可能にする大きな強みだと捉えています。
一方で、若さゆえに「一生懸命になりすぎて抱え込んでしまう」リスクも理解しています。
そのため、現場の熱量に任せるだけでなく、月1回の衛生委員会で産業医の先生から専門的な講話をいただくなど、医学的・客観的な視点を取り入れることを重視しています。
「根性論」ではなく、正しい知識に基づいた「持続可能な高パフォーマンス」を目指すのが当社のスタイルです。
今後はこの「若さ」というエンジンをさらに活かすため、2つの点に注力していきたいと考えています。一つは「セルフケア」から「シェアケア」への進化です。
年齢が近いからこそ気づける「仲間の小さな変化」を互いにケアし合える文化を醸成していきます。
もう一つは、メンタルヘルスケアの知識を備えた「伴走型リーダー」の育成です。会社の成長と社員の幸福を両立させる次世代リーダーの育成を進めていきます。
社員一人ひとりが安心して意見を発信できる環境と、キャリアや挑戦の機会を広げる仕組みの両立を通じて、働きやすく成長できる組織づくりを目指しています。
心理的距離の近さ、社内転職制度、若手への挑戦機会
For A-careerさまの「働きやすさ」「コミュニケーション」面でのPRポイントをお聞かせください
「若さが生み出す心理的距離の近さ」が、当社最大のPRポイントです。上司と部下の年齢が近いため、業務上の相談はもちろん、メンタル面のちょっとした違和感も背伸びせずに話せる風通しのよさがあります。
働き方の面では、社内で不足しているポジションの公募制度と、自身が希望するポジションへ手を挙げられる「エートラ(社内転職制度)」を設けています。
事務職から営業職へ挑戦して才能を発揮したメンバーや、営業職から管理職へキャリアを広げたメンバーもおり、今いるポジションだけでキャリアを決めるのではなく、自ら選択肢を広げながら成長できる環境を整えています。
また、年齢や社歴に関わらず、成果や意欲に応じて若手社員にも責任ある役割を任せる文化があります。部署を越えたプロジェクトへの参加機会や、社長への新規事業提案など、社員一人ひとりが主体的に挑戦に関わることができる環境が、成長意欲やモチベーションの向上にもつながっています。
For A-careerさま、ありがとうございました!

株式会社For A-career
2018年4月設立。「挑戦を当たり前にする」をミッションに掲げ、20代若手特化の転職支援「えーかおキャリア」、物流・製造業向け「リクロジ」など、人材を軸に多角的な事業を展開するHRソリューション企業。
公式サイト:https://www.f-a-c.co.jp/